転職を考えた際、まず気になるのが「働きながら転職活動すべきか、辞めてから転職活動すべきか」ではないでしょうか。
働きながらの転職活動には「安心感がある」というメリットがある一方、「現職との両立が大変」というデメリットもあります。
今回は実際に働きながら転職活動した経験がある500人にアンケートを実施。
転職活動して感じた「在職中に転職活動するメリット・デメリット」を聞きました。
- 調査対象:働きながら転職活動をした経験がある人
- 調査日:調査対象:2021年12月11日~30日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:500人(男性263人/女性237人)
また、働きながら転職活動する方法や、在職中に転職を成功させるコツについても解説しています。
働きながら転職活動をするメリット
働きながら転職活動をした経験がある500人に「働きながら転職活動をするメリットはなんですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
上位8位までをランキング形式で紹介します。
ダントツの1位は「収入が途切れない(370人)」です。
2位の「精神的なゆとりがある(72人)」、4位「転職に失敗しても安心(60人)」、5位「じっくり転職活動できる(56人)」といった回答も、収入が途切れない安心感から生まれたと推測できます。
働きながらの転職活動では、収入が確保できるため心にゆとりをもてるのが大きなメリットだとわかりました。
なお9位以下には「保険・年金の手続きがラク」などが入っています。
では各ランキングの解説も含めて、具体的な回答を紹介していくので参考にしてみてください。
働きながら転職活動をするメリット1位 収入が途切れない
ダントツの1位は、500人中370人が回答した「収入が途切れない」でした。
収入が確保されており金銭的な不安のない状態だと、気持ちに余裕ができます。
家族に心配や負担をかけることもありません。
収入があることで、じっくり冷静に転職活動に取り組めるのが、働きながら転職する最大のメリットです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 無収入の期間がないから、金銭面ではそんなに困らない(転職時27歳 女性)
- 収入が途絶えないので、生活苦に陥らなくてすむ(転職時35歳 女性)
- 収入を確保したままで転職先を探せること(転職時43歳 男性)
安定的な収入があるメリットを活かして、転職活動の準備をしておきましょう。
無職で無収入の状態とは違い、転職活動時で必要に応じてお金を使う余裕が生まれます。
たとえば、面接用のスーツを新調して印象アップできたり、遠方にある企業にも交通費をかけての訪問も可能となります。
他にも転職時に活かせる資格取得の学習費用に使うのもいいのではないでしょうか。
ただし、転職後に収入ダウンが考えられる場合は、今のうちに貯金をしておくのもおすすめです。
働きながら転職活動をするメリット2位 精神的なゆとりがある
2位は500人中72人が回答した「精神的なゆとりがある」でした。
収入があり、仮に転職先が見つからなくても現職にとどまれることから、安心して転職活動できるという人が多数。
「あとがない」という状態ではないため、不採用通知を受けたときのダメージも少し和らぎます。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 働きながら転職活動をするメリットは、精神的な余裕だと思います(転職時26歳 男性)
- 身の振り方が決まってから辞める方が現実的です。安心感が違います(転職時33歳 女性)
- 無職期間を経験せずに次の仕事に従事できるので、精神的に余裕がある(転職時39歳 男性)
「ちゃんと転職できるのか?次の仕事場が見つかるまでに時間がかかるのでは?」と、転職に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
転職に少しでも不安がある場合、仕事を辞めずに転職活動をしたほうがいいでしょう。
仕事を辞めている状態で次の職場がなかなか決まらなかった場合、精神的にも追い詰めらたりします。
心に余裕がないことで何かしらのミスをしたり、焦りから転職先選びに失敗する確率も高まります。
転職を成功させるためにも、精神的なゆとりは大切だと言えるでしょう。
働きながら転職活動をするメリット同率2位 ブランク期間ができない
同率2位は「ブランク期間ができない」です。
ブランク期間を作らないことで「職務経歴に空白ができない」「失業期間がなくなり、収入が途切れない」などのメリットがあります。
失業中に生活リズムが崩れてしまう心配もありません。
また離職期間がないと年金や保険の手続きもラクになります。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 退職後すぐに新しい会社で働ける(転職時26歳 女性)
- キャリアに穴が開かない(転職時33歳 女性)
- 失業せずにすむ可能性がある(転職時39歳 男性)
明確な理由がない場合、できる限りブランク期間は作らないほうがいいでしょう。
面接時に「ブランク期間に何をしていたのか?」を聞かれた際、上手く回答できなかったりするためです。
通常の質問にプラスして、ブランク期間についての回答を考える必要がある分、面接の難易度もあがります。
また、仕事を一旦辞めて少しだけ休憩する予定だったにも関わらず、ついダラダラと過ごしてしまって、ブランク期間が長引くケースも多々あるので注意しましょう。
働きながら転職活動をするメリット4位 転職に失敗しても安心
4位は500人中60人が回答した「転職に失敗しても安心」がランクイン。
働きながらの転職活動では、内定が得られなくても現職にとどまれるため、職を失うリスクがありません。
「保険が利く」と表現した人も目立ちました。
また転職活動を通して考え方が変わった場合、自ら転職活動をストップする選択肢もとれます。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 希望の会社に内定をもらえなくても、今の会社に戻れる(転職時24歳 女性)
- 転職を取り下げられる(転職時26歳 男性)
- 採用されなかったとしても、職はなくならない(転職時43歳 女性)
転職に不安がある場合、ムリに仕事を辞めて転職活動をしないほうがいいでしょう。
万が一、転職先が見つからなくても、今の職場にとどまれるからですね。
また、実際に転職活動をはじめてみて、「実はいま職場は恵まれていた」と気づくケースも少なくありません。
転職活動をしながらも「転職しない」という選択肢も残しておけるのは大きなメリットといえます。
転職に失敗しても仕事を失うことはないので、思い切ってレベルの高い企業への転職を考えてみるのもアリではないでしょうか。
働きながら転職活動をするメリット5位 じっくり転職活動できる
5位は500人中56人が回答した「じっくり転職活動できる」でした。
働きながらの転職活動なら、基本的に転職のタイムリミットはありません。
「失業保険の給付が終わる前に」「家族に長く負担をかけてはいけない」などと考えなくてもいいので、じっくりと時間をかけて活動できます。
「30代のうちに転職したい」「早く今の職場を辞めたい」などの事情がなければ、納得がいくまで転職先を検討できることでしょう。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 焦る必要がないので、時間をかけて転職先を検討できます(転職時28歳 女性)
- じっくり自分の望む条件の仕事を探し続けられます(転職時31歳 男性)
- タイムリミットがないので、ゆっくり落ち着いて探せること(転職時52歳 男性)
転職を急ぐ理由がないのであれば、仕事をしながらじっくりと準備に時間をかけてみてはいかがでしょうか。
転職に関する情報やノウハウも多く、色々と調べたり学んでみてから進めたほうが成功率も高まることでしょう。
例えば、以下のようなケースです。
- キャリアの棚卸し
- 自分のやりたいこと、キャリアプランを考える
- 転職を希望している業界の情報収集
- 企業研究など
他にも細かいテクニックを学びたいのであれば、転職に関するHow to本やYou Tubeなども使えます。
何から学べば良いかイメージできないのであれば、転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
第三者の視点からあなたに必要な情報やスキルを教えてくれますよ。
働きながら転職活動をするメリット6位 面接で有利に立ち回れる
6位に入ったのは500人中25人が回答した「面接で有利に立ち回れる」です。
「働きながらの転職活動のほうが、面接官にいい印象を与えられる」と考える人が多いとわかります。
同職種への転職であれば「ブランクがないため即戦力として活躍してくれるだろう」という期待も受けやすいでしょう。
また「面接で離職期間に関する質問を受けなくてすむ」という回答も複数ありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 現職でも頑張っていることを転職先企業にアピールできる。「最後まで業務をやり遂げる人物だ」と評価があがる(転職時28歳 男性)
- ブランクがないことで「離職期間中、何をしていたのですか?」などの質問を避けられる(転職時33歳 女性)
- 現在の業務を評価してもらえ、同じ業務内容の仕事に採用される可能性が高い(転職時52歳 男性)
働きながらの転職活動そのものよりも、転職に対して明確な目標をもっていることが大切です。
アンケートでは「面接に有利」と感じた人が多かった一方、転職エージェントの「ワークポート」の調査によると、企業の採用担当者の約7割が「在職中か離職中かは選考に関係ない」と回答しています。
(参照:ワークポート「採用担当者のホンネ調査」)
関係ないと言われる主な理由としては、企業側が転職理由やスキルを重視しているという意見が見られました。
上記理由から現職でスキルを磨き、「なぜ転職したいのか」の理由を明確に応えられるようにしておきましょう。
働きながら転職活動をするメリット7位 現職と比較できる
7位は500人中23人が回答した「現職と比較できる」でした。
退職後でも前職と転職先の比較はできますが、在職中のほうがよりリアルに的確に比較できると考える人が多いようです。
比較検討した結果、現職のよさに気づくこともあるでしょう。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 現在働いている会社と他社を比較し、どの会社が自分に適しているのかをゆっくり考えられる(転職時24歳 女性)
- 今の会社と比較しながら転職活動できる(転職時30歳 男性)
- 現職との待遇差がわかる(転職時37歳 男性)
転職に失敗したくない人は、今の職場と転職先を比較してみてください。
待遇や仕事内容を現職と比較しながら転職活動を行うと、「現職よりも悪い条件で転職してしまう」といった失敗を防げます。
とくに以下の点を比較すると判断しやすいのではないでしょうか。
- 給料や福利厚生
- 勤務時間
- 昇進や評価制度
- 仕事内容
- 職場の人間関係
- 社風
- 会社の経営状況
比較する際にどの条件を重視するか、優先順位を決めておくのもおすすめです。
働きながら転職活動をするメリット8位 妥協せず仕事を探せる
8位には500人中20人が回答した「妥協せず仕事を探せる」が入りました。
就業中で収入があるため、焦らず妥協せず転職先を探せるのも、働きながら転職活動するメリットです。
妥協して転職先を決めると、結局「また転職したい」と思いかねません。
「条件が合わなければ遠慮なく辞退できる」という回答もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 就業しているから、焦って妥協した転職先を選ばなくてよい(転職時24歳 女性)
- 本当に自分が働きたい環境を妥協せずに探せました(転職時37歳 男性)
必ず希望にマッチした仕事が見つかる訳ではないので、状況を見ながら妥協することも考えておきましょう。
転職活動を開始して数カ月と時間がたっているにも関わらず、なかなか仕事が見つからない場合、希望と転職市場とミスマッチの生じている可能性があります。
転職先がまったく決まらない状態で、いまの仕事を続けることにも限界を感じているなら、条件面の妥協も検討しましょう。
何を妥協するか悩ましい人は、『転職先の条件で妥協した点ランキング【経験者500人アンケート調査】』を参考にしてみてください。
働きながら転職活動をするデメリット
次に「働きながら転職活動をするデメリットは何ですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
8位までをランキング形式で紹介します。
1位は「時間が限られる(182人)」となりました。
2位は僅差で「日程調整が難しい(178人)」です。
いずれも時間に関するデメリットですね。
また、4位には「仕事を休む必要がある(51人)」、8位には「プライベートの時間が削られる(33人)」も入っており、働きながらの転職活動では、「時間」が大きなネックになるとわかります。
ではそれぞれのランキングについて、具体的な回答を紹介していくので確認していきましょう。
働きながら転職活動をするデメリット1位 時間が限られる
1位は500人中182人が回答した「時間が限られる」でした。
業務時間外で転職活動を行うため、転職活動に割ける時間はどうしても少なくなります。
そのため「時間がない中、求人を探したり履歴書を準備したりするのに苦労した」という声が多数寄せられました。
時間が限られることで、「企業研究や自己分析が不十分なまま面接に臨むことになってしまった」というケースもありそうです。
「少ない時間で効率よく転職活動を進めるため、求人探しは転職エージェントに任せるのがおすすめ」といったアドバイスも寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転職活動の時間が限られるため、求人を探すのに苦労しました(転職時27歳 女性)
- とにかく時間がないことです。平日でも応募企業の選定、履歴書の作成などを行わなければなりません(転職時30歳 男性)
- 転職活動する時間がありません。「どんな仕事に就きたいか」など、先のことを考える余裕が持ちにくいかもしれません(転職時38歳 女性)
転職活動に割ける時間が限られる場合、転職エージェントを活用するといいでしょう。
求人の紹介はもちろん、応募書類の書き方や面接対策、企業研究など、転職活動を幅広くサポートしてくれるからですね。
働いていることで平日の日中に企業と連絡が取りにくかったりと、条件交渉がスムーズに進まないケースもあります。
転職エージェントがあなたに変わって交渉もしてくれるので、任せられる部分は頼って効率的に転職活動を進めていきましょう。
働きながら転職活動をするデメリット2位 日程調整が難しい
1位と僅差の2位になったのは、500人中178人が回答した「日程調整が難しい」でした。
在職中ですと「面接」「転職エージェントとの面談」「会社見学」などの日程調整が難しくなります。
とくに「急に面接に呼ばれた」などの場合には、有給休暇の申請が間に合わず、対応できないこともあるでしょう。
どうしても日程調整できず泣く泣く選考を辞退したり、ライバルに先を越されたりすることも考えられます。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 平日は仕事があるので、面接日などを決める際に困った(転職時23歳 女性)
- 面接や面談などの都合がつけにくく、先送りになるケースがある(転職時39歳 女性)
- 面接に行けないことがあった(転職時42歳 男性)
転職活動に関する日程調整が難しい場合は、企業や転職エージェントに相談してみてください。
働きながら転職活動を行う人は多いため、企業や転職エージェント側も理解を示してくれるはずです。
相談次第では、業務時間外の早朝や就業後の時間帯に対応してくれるケースもあります。
ただし近年は、休日出勤が制限されている企業も増えているため、土日への変更は難しい可能性があることも覚えておいてください。
また、多忙な役員や社長との面接も、融通が利きにくいので有給休暇も上手く活用してはいかがでしょうか。
働きながら転職活動をするデメリット3位 職場に気を使う
3位にランクインしたのは、500人中73人が回答した「職場に気を使う」でした。
転職活動が同僚たちにバレると、引き止められたり冷たい態度をとられたりすることがあります。
そのため「こっそりと転職活動したい」と考える人も多く、コソコソすることに気疲れしたり後ろめたさを感じたりすることも多いようです。
「転職活動がうまくいかなかったら現職にとどまろう」と考えている場合は、とくに職場バレに注意が必要ですね。
なお同僚に転職活動がバレる理由としては「急に休みが増えた」「転職サイト閲覧中に声をかけられた」「仕事中に転職先から電話がかかってきた」などがあります。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転職活動が周囲に知られると会社での居心地が悪くなる。そのため気づかれないように活動しないといけない(転職時30歳 女性)
- 面接時は仕事を休まねばならず、職場の人たちにバレるのではないかと不安になる(転職時33歳 男性)
- 周りには言えない後ろめたさを感じること(転職時43歳 女性)
在職中の転職活動で、職場に気を使うのは当然のことです。
職場にいろいろと気を使うなら、徹底して転職活動がバレないようにしてみてはいかがでしょうか。
バレると引き止められたり、逆に居づらくなったりして余計に気を使うことになるからですね。
転職活動が職場にバレないための、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 会社周辺で転職活動をしない
- 社内で求人をチェックしたり履歴書を作成したりしない
- 社内の人に転職活動していることを言わない
- 急に有給をたくさん消化したり欠勤を繰り返さない
詳しくは『転職活動がバレた理由や防ぐコツとは?バレて困った場合の対処法も解説【257人アンケート調査】』の記事をチェックしてみてください。
働きながら転職活動をするデメリット4位 仕事を休む必要がある
4位は500人中51人が回答した「仕事を休む必要がある」でした。
回答には「有給休暇が取りにくくて困る」「休むことで同僚に迷惑をかけるので困る」「休むと転職活動がバレそうで困る」の3パターンがありました。
有給休暇は理由不要で自由に取得できるものですが、実際には業務の兼ね合いなどで遠慮しながら取るケースもありますよね。
また有給休暇がないと欠勤になり、収入が減ってしまいます。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 面接の度に有給を使用するので、会社の人に怪しまれる恐れがある(転職時28歳 女性)
- 休む必要が出てくるので、現職の仕事に迷惑がかかる(転職時31歳 男性)
- 基本的に企業の面接は平日なので、仕事を休まなければならない(転職時36歳 男性)
転職を検討し始めたときに、転職活動のために仕事が休める環境か確認しておきましょう。
休みにくい職場だと、転職活動がうまく進められないため、仕事を辞めてから転職する必要が出てくるかもしれないからですね。
休みやすい職場の人は、有給休暇が何日残っているか把握しておいてください。
残日数によっては、半休を利用しながら転職活動を進めるなど工夫も必要です。
これまであまり休みを取らない人が、頻繁に仕事を休みだすと周りにバレてしまう可能性もあります。
周りから観て仕事休みが不自然にならないよう気を使っていきましょう。
働きながら転職活動をするデメリット5位 体力的にツライ
5位は500人中42人が回答した「体力的にツライ」でした。
在職中の転職活動はとにかく忙しいため、疲労が溜まって体力的にツラくなってしまう人もいます。
遅い時間まで履歴書を作ったり、面接地まで移動したりするのは疲れますよね。
疲れた顔で面接に臨むと印象が悪くなるかもしれませんし、冷静な判断力を失ってしまう可能性も。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- とにかく体がツライ(転職時25歳 女性)
- 本来休む時間を転職活動にあてるため、身体的な疲労が蓄積する(転職時28歳 男性)
- 本業のスケジュールで体力がもたない(転職時28歳 男性)
「どうしてもツライ」と感じたら、一度転職活動を休んでみるのも1つの方法です。
無理しすぎると今の職場にも迷惑をかける上、転職の意欲がなくなり諦めてしまうケースも出てきます。
最近はオンライン面接もあるので、遠方の企業へ訪問するのがツラい人は活用してみるといいでしょう。
仕事後に履歴書や職務経歴書を書くのがしんどい人は、dodaの『レジュメビルダー』や、『しごとナビ』などの自動作成ツールもあるので使ってみてください。
転職エージェントを使って、情報収集や仕事探しをサポートしてもらうのも体力温存になるのではないでしょうか。
働きながら転職活動をするデメリット6位 入社日の調整が難しい
6位は500人中40人が回答した「入社日の調整が難しい」です。
在職中に転職活動をすると「面接で入社可能日を聞かれたときに困る」という問題が起こります。
「内定をもらってから今の会社に退職に意思を伝えて、引き継ぎして…」と考えていると、難しいですよね。
一般的には、面接から1~3ヵ月後までに入社とされていて、あまり入社可能日が遅いと不利になると言われています。
また、在職しながらの転職活動だと内定後すぐに入社できないので、急募求人への応募ができない点もデメリットといえるでしょう。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転職先の入社時期を決めづらい(転職時23歳 女性)
- いざ内定をいただいたとき、退職時期を会社側に伝えるタイミングにとても気をつかいました(転職時30歳 男性)
- 面接で入社可能時期が明確に答えられない(転職時36歳 男性)
転職先企業より「いつから入社できるか」聞かれた際、調整が難しいからと、曖昧な態度で入社日の無回答は避けましょう。
本当に入社意思があるのかと、企業側の不信感へとつながりやすいからです。
一般的に、内定を受けてから入社までの期間は1~3カ月程度と言われています。
「2カ月から3カ月後」というような大まかな期間で結構なので、入社意思があることを伝えるようにしましょう。
転職先企業もあなたの希望を尊重した上で、入社日を提案してくれます。
入社日が決定したら、あとはあなたが円満退職をするだけです。
内定が決まったら、できるだけ早く上司に退職の旨を伝えるようにしてください。
スムーズに退職するためにも、納得してもらえる理由を用意しておくといいでしょう。
詳しくは、『円満退職できた理由と上司への伝え方のコツ【転職経験者500人アンケート調査】』の記事を確認してください。
自分で入社日の調整をする自信がない人は、転職エージェントにお任せするのもおすすめです。
働きながら転職活動をするデメリット7位 現職へのモチベーションが低下する
7位には500人中38人が回答した「現職へのモチベーションが低下する」がランクイン。
「在職中は仕事を優先すべき」とわかってはいても、現職への気持ちを維持するのが難しい人も多いようです。
ただミスが多くなったり仕事が適当になったりして信頼を失うと、評価が下がり職場に居づらくなることも。
同業他社への転職の場合、悪い噂が流れて転職に不利になることも考えられます。
「転職活動がうまく行かず、結局現職にとどまる場合」にもかなり気まずいので、現職はきちんとこなしましょう。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 現職の業務に身が入りづらくなる(転職時25歳 女性)
- 他の仕事に魅力を感じることで、現在の仕事に集中できなくなってしまう(転職時29歳 男性)
- 現職へのモチベーションが下がり、「早く辞めたい」という気持ちが強くなり会社に貢献できない(転職時45歳 男性)
モチベーションに関係なく、目の前の仕事はちゃんとやり切りましょう。
周りに明確をかけないことはもちろん、ヤル気の無さが伝わることで「転職するのでは?」と、無駄に勘ぐられたりします。
モチベーション維持のためにも、転職先でも活かせるスキルアップを、現職で徹底的にやっておくといいでしょう。
また、仕事のモチベーションが下がるほど、「早く転職したい」という気持ちや焦りが大きくなる可能性も出てきます。
転職が決まらないケースも考えられるので、今の職場での評価を落とさないためにも、仕事はそつなくこなしておきましょう。
働きながら転職活動をするデメリット8位 プライベートの時間が削られる
8位は500人中33人が回答した「プライベートの時間が削られる」でした。
在職しながらだと「仕事が終わったあと」や「休日」に転職活動をすることになります。
そのためリフレッシュタイムなど、プライベートの時間が少なくなってしまいますね。
「趣味にあてていた時間や、恋人と会う時間が減ってしまう」などの回答も寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 休日にも転職活動を進めなければならず、リラックスできる時間が減ってしまうこと(転職時24歳 女性)
- 仕事と活動に時間をとってしまい、自分の空いた時間が少ないことです(転職時34歳 男性)
立場的に難しい場合もあると思いますが、少しでも余裕の持てる時間を作るのはおすすめです。
転職活動がうまく進まず焦りや不安も大きくなる中、プライベートの時間を犠牲にし続けると、心身ともに疲弊してしまいやすいです。
常に頭の中がパンパン、余裕のない状態が続くことで、仕事がおろそかになったり、転職活動のモチベーションが下がる可能性も出てきます。
「あえて何もしない日」をつくるなど、心に余裕の持てる時間を作ることも大切です。
働きながら転職活動する方法
働きながら転職活動する方法の参考として、当メディアが別途行った『働きながらの転職活動方法ランキング』のアンケート調査結果を紹介します。
働きながらの転職活動方法ランキング1位は「転職サイト(135人)」でした。
2位「ハローワーク(99人)」、3位「転職エージェント(30人)」、4位「求人情報誌・新聞広告(28人)」、同率4位「知人の紹介・コネ(28人)」と続きます。
以降、6位「企業に直接応募(10人)」、7位「派遣会社(10人)」、8位「その他(9人)」の結果に。
なかでも「転職サイト」は、257人中135人と全体の半数以上が回答したことからも、特に人気の転職方法と言えます。
以下、編集部がおすすめの転職サイトを厳選してみたので、転職サイトを探す際には参考にしてみてください。
日本最大級の転職サイト。
【公式】https://next.rikunabi.com/
求人記事に細かな情報を記載。
【公式】https://en-japan.com/
無料の履歴書添削サービスやWEBセミナーが充実。
【公式】https://tenshoku.mynavi.jp
「転職タイプ診断」「自己PR発掘診断」などの診断メニューが豊富。
【公式】https://doda.jp/
年収1,000万円以上のハイクラスな求人が豊富。
【公式】https://www.bizreach.jp/
働きながらの転職活動を成功させるコツ
働きながらの転職活動を成功させるコツは次のとおりです。
- 働きながら転職活動する時間がない方は、転職エージェントの活用がおすすめ
- 会社にバレないよう細心の注意を払う
- 計画的に転職活動を行おう
今回のアンケート調査の結果を踏まえたうえで、働きながらの転職活動を成功させるコツについて解説していきます。
働きながらの転職活動を成功させるコツ働きながら転職活動する時間がない方は、転職エージェントの活用がおすすめ
働きながら転職活動する時間がないことに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回の調査項目『働きながら転職活動するデメリット』で、1位「時間が限られる(182人)」、2位「日程調整が難しい(178人)の結果からも見て取れます。
働きながら転職活動する時間がない方は、転職エージェントの活用がおすすめです。
仕事が忙しくて身動き取れない場合でも、転職エージェントがあなたの代わりに動いてくれたり様々な点からサポートしてくれたりします。
- 転職の方向性を明確にしてくれる
- 求人の選別・紹介
- 応募書類作成のサポート
- 面接の日程調整
- 面接対策
- 転職先との交渉
上記の中でも「求人の選別・紹介」「面接の日程調整」「転職先との交渉」をやってもらうだけでも、かなり効率よいと言えるでしょう。
働きながらの転職活動を成功させるコツ会社にバレないよう細心の注意を払う
転職活動をしていることが会社にバレないよう、細心の注意を払いましょう。
なぜなら、バレると困ることが出てくるからですね。
当メディアが行った「【転職活動がバレた理由ランキング】男女257人アンケート調査」で、『転職活動がバレて困ったこと』について質問したところ、以下の回答が寄せられました。
「会社に居づらくなった」「慰留された」「詮索された」が半数以上を占める結果となっています。
うまく転職できればいいですが、失敗した場合、会社に居づらい状態は避けたいですよね。
また、留意されたり詮索されたりすれば、転職活動がやりづらい状況になる可能性も。
会社にバレないためには、以下の点に注意して転職活動を行ってください。
- 職場の人には一切言わないこと
- 会社のパソコンで求人検索や履歴書作成などしない
- 仕事用メールで求人の応募や転職サイトに登録しない
- 面接のために有給休暇を取るときは「私用」でOK
- 今までどおり仕事に取り組む
- 普段スーツを着用しない人は服装や着替えのタイミングに注意する
働きながらの転職活動を成功させるコツ計画的に転職活動を行おう
働きながらの転職を成功させるためには、計画的に転職活動を行う必要があります。
なぜなら、ダラダラと転職活動を行っていると転職へのモチベーションが低下するからですね。
在職中に転職活動をする人の中には、なかなか転職先が決まらず「いまの職場のままでいいかな」と途中で諦めるケースもあります。
転職のゴールや期限を設定しておけば、限られた時間のなかで効率的かつ集中して転職活動が行えますよ。
また、有給休暇を転職活動に充てる人も多いのではないでしょうか。
計画的に有給を取得することも、転職成功のためにおさえておきたいポイントです。
前もって有給の残日数や半休が取れるかなどを確認しておくことで、急な面接にも対応しやすくなります。
ただし、頻繁に有給休暇を使いすぎて怪しまれたり、有給が残っておらず休みにくい状況になるのは避けましょうね。
働きながら転職活動をするメリット・デメリットのアンケート調査まとめ
アンケートの結果、「働きながら転職活動をするメリット」第1位はダントツで「収入が途切れない」でした。
収入が確保されていることで、精神的なゆとりがもて、焦らずにじっくり転職活動できるという意見が目立ちました。
デメリットでは「時間が限られる」「日程調整が難しい」など、時間に関する内容が多くランクイン。
まとめると在職中の転職活動のメリットは「収入と安心感」、デメリットは「時間がなく忙しいこと」です。
転職エージェントを利用すれば求人探しや日程調整は任せられるので、効率的に転職活動が進められるでしょう。
これから転職を考えている人は、転職エージェントの利用も検討してみてください。